ボディガードが語る、要注意人物の性質と特徴|危険のサインはココに出る

この記事の著者:一般社団法人 暴犯被害相談センター
代表理事 加藤一統 (ボディガード歴26年)

裏の顔

身を守るには、護身術よりも有効な方法があります。
むしろ護身術で何とかなるのは、ほんの一部のトラブル。
優先するべきは、危ない人種に近づかないこと。

人間社会でのトラブルは、ほとんど人間が相手です。
誰が危険かを見抜ければ、トラブルに遭う可能性を減らすことが出来ます。

今回は、他人を食い物にする人間のもつ特徴を、具体的に述べていきます。

紹介する内容は私の体験によるものです。主観が含まれることは否めません。

しかし25年の現場経験による主観です。客観に近いまでに整合性はとれていると思います。
また机上の空論でもありません。

ただし内容は、あくまで危険な人物の傾向です。
観察の基準として、有効なツールですが、当てはまるからといって、危険の証明にはなりません。

ちなみに今回想定している危険な人物とは、詐欺師や洗脳者など、利益や見返りを求めてに他人に近づく者達です。

通り魔や粗暴犯は、外見や物腰である程度の見分けがつくので、対象にしていません。
     

1.悪人は悪人であることを隠すのが上手い

当然ですが犯罪者は犯罪者であることを、ひた隠しにします。
自らあやしい格好や言動をする理由はひとつもないからです。

人は見た目によるのか?
この答えは永遠に出ないでしょう。
しかし人を欺く人間が、それと分かる外見をする事はありません。

 1-1 人を疑うのは悪いこと?

不審者

特に日本では「人を疑うことは悪いこと」という認識が根強くあります。
もちろん露骨な疑いの目を人にむけ、無用なトラブルを生むべきではありません。

しかしイラストや防犯ポスターで見るような、いかにも怪しい詐欺師や不審者はいないでしょう。

外見から人間の本性を見抜くことは、とても高度な技術。
大人でも出来ないのですから、子供に「悪い人」を見抜けというのは、無理難題といえます。

つまり知らない人に対しての警戒は、当然だと改めて認識したほうが良いでしょう。

相手が不快になる言葉や態度を選ばないかぎり、不安の解消を求めるのは当然の権利です。
むしろ安心材料の提示は、疑われた側の責任といえます。

ただし相手が示す証拠を鵜呑みにはできません。
ニセ警官なら制服を、ニセ職員なら名刺を用意しています。

「わずかな手間と知識」この2つは、犯罪を未然に防ぐ最も効果的な武器です。
たとえば取り込み詐欺や投資詐欺は、特定のポイントを調べる事で、被害に遭う可能性が激減します。

詳細は過去の記事をご覧ください。
会社謄本|サギ師の手口と捏造方法|前編|動画あり

在籍の確認は自らしましょう。
相手に手渡された名刺の番号ではなく、
ネットや114等、必ず自分や家族が調べた番号に確認してください。

 1-2 「親切イコール善良」とはかぎらない

高齢者の手を握る子供の手

人間の信用は第一印象で大きく決まります。
ちなみに第一印象の6割は、視覚情報から得ているそうです。

つまり、物腰が柔らかく清潔な外見をした人間は、
おおむね好印象が得られると言えます。

もしもそんな人に親切にされたらどうでしょう?
ほとんどの方が「いい人」だと感じるはずです。

誤解のないように一つ補足すると、多くの場合そういった方は本当に良い人です。
親切な人に良い人が多いのは、まぎれもない事実です。

しかし中には、相手の懐に入るために良い人を演じる人間も存在します。
もちろんそれだけなら悪い事ではありません。
しかし人を欺こうという人間が、わざわざ本性をちらつかせる事もないのです。

つまり「親切」は人間性の証明にはならないということです。

 1-3 第一印象を最大限利用する者たち

お洒落な紳士服

わかりやすく犯罪当事者の人間性を、下記の2つに分けます。

  • 被害者=良い人
  • 加害者=悪い人

悪い人とは、人をだます者や犯罪者と考えてください。
逆に被害者「良い人」とは、
押しに弱く人になにかを期待されると、裏切れない人を指します。

多くの人には、一度信用した人間を疑わない、もしくは疑いたくないと思う傾向があります。
一度相手を良い人だと認めると、発言や行動にすこし矛盾があっても、多くの方はスルーします。

中には「さっきと言ってることが違うけど、きっと言い間違えたのね」などと、相手にとって都合のいい解釈をしてくれる方もいます。

「第一印象さえゲットすれば、後はこちらのペース」犯罪者からすると、これを利用しない手はありません。

適度に疑う心は、処世のためには必要なのです。

2.要注意人物8つの特徴

以下に紹介する8項目には、
意中の異性を惹き付けようとするときに、
多くの人が無意識にとっている行動もあります。

結婚詐欺師などは、これらを意識して悪用するのでしょう。
無意識の行動は、意識することで磨くことができ、磨くことでスキルに変わります。
このようなスキルを持つ者がいる事を忘れてはいけません。

2-1 領空侵犯

ビジネスマン暗いイメージ

やけに距離感が近かったり、共通点を探してはグイグイ他人に踏み込む人いますよね?

多くは、単に性格による悪意のないものですが、
明確な目的をもって接近してくる人間は、見極める必要があります。

その目的とは、仲間意識を押し付けて、
自分の申し出を断りにくい空気をつくること。

いわゆる「カタにはめる」ことです。
自分に好意を向ける人の頼みというのは、誰もが断りにくいもの。

1-3でも述べたように、相手をコントロールしようとする人間は、
自分の頼みを断りにくい空気をつくることが大変得意。


とくに優しくて押しに弱い人は罠におちやすいので要注意です。

また犯罪者は、カタにはめやすい人を選んで標的にします。
決して無作為に獲物を選んでいるのではありません。

2-2 人を惹き付ける

オレンジのバラの花アップ

1多くのばあい、魅力的な人に悪意などありません。

しかし魅力は、ひとを操る大きな武器にもなります。
人を食い物にする犯罪者には、自覚したうえで相手を魅了する者がいるのも事実です。
(診断項目の一つにすぎませんが、魅力やカリスマ性がサイコパスの特徴に挙げられることもあるそうです。)

「自分は魅了されたのか?それとも相手が魅了したのか?」
この判断は簡単ではありません。
しかし意思をもって魅了する場合は、何らかの目的がそこにはあると考えるべきでしょう。

もっとも単純な魅力の演出が笑顔。
多くの人は、笑顔の相手に敵意はもちません。
笑顔も親切と同様に、性格や内面を計る材料としては当てになりません。

笑顔も親切も意識しておこなえる行為であり、とくに笑顔は練習で上達するからです。

もちろんポジティブに笑顔を練習している人も沢山います。

笑顔の練習自体はまったく間違った事ではありません。
しかし明確な悪意をもって、人を魅了する人間も存在するのも事実です。

笑顔は魅力を増幅しますが、善意の象徴ではありません。

高度なテクニックですが、巨額詐欺の犯人などに、このタイプが多いようです。

2-3 親切の押し売り

偽善者

今回の項目の中でも、最も恐ろしい手法です。

素直な人であるほど、相手への恩に報いようとします。
恩人の頼みであれば、少々の融通はきいてしまうのではないでしょうか?。

くどいようですが、親切は善人だけの行為ではありません。
親切を、貸しを作る材料に使う者もいます。


言い方は悪いですが、頼みもしない親切には下心があるもの。
大抵は些細な見返りなので、さほど心配はいりません。
大事なのは「相手が親切と引き換えに、何を望んでいるか?」を知ることです。

わずかな親切くらいで恩など感じないよ、という意見もあるでしょう。

しかし小さな恩の積み重ねで、相手をコントロールする者も存在し、
実際にコントロールされる人も少なくないのです。

彼らが親切と引き換えにする要求は、冷静に考えればあり得ないほど法外です。
しかし長い時間でかけられた呪縛には、容易に解けない恐ろしさがあります。

とくに日本人は、親切にされると必要以上に恐縮する人が多いようです。

親切な人の大半に他意はなく、純粋に人を助けたいと思っているはず。
また恩を感じることは、人として当然の感情です。
あえて角の立つ断り方をする必要はありません。

しかし「謙虚」と「押しに弱い」は意味が違います。
明確な「ノー」の返事が身を守ることもあるのです。
また狙う人間も、コントロールしにくい相手をターゲットには選びません

人間そのものを標的にする犯罪者は、押しに弱い人間を見抜くのが本当にうまいのです。

やや話がそれますが、街中などで他人の助けがいるときは、
助けに来る人を待つのよりも、助けを求める相手を選ぶべきです。

自分で選んだ相手が、犯罪者である可能性がゼロとは言えませんが、確率的には相当低いと思われます。

本来恩とは自ら感じるもの。恩を押し付ける人間に、善人はいません。

2-4 耳寄りな情報が多い

言うことがコロコロ変わる

犯罪者にとって、信用を得るためにかけられる時間は長くありません。
行動で信頼を得ることは難しいので、言葉で相手を信用させる必要があります。
いつの時代も嘘つきは口数が多いのです。

当たり前のことですが、本当の話であれば最初と最後でつじつまが合わない事はありません。
しかし、実際の詐欺やウソ話の多くは、巧妙に見えてもどこか辻褄が合わないもの。

それをごまかすために、大量の耳寄りな情報で、相手の理解が追い付かなくするのも常套手段です。

また多くの人は、相手の話に違和感を感じても気に留めないのも事実。
その理由は至極簡単、相手を疑いたくないから。

領空侵犯魅力の効果は、ここでも発揮されます。

2-5 親近感の押し付け

鏡

営業のスキルで「ミラーリング」という心理手法がを、よく耳にします。
鏡に映したように、相手との共通点をしめすと、好意を得やすくなる効果のことです。

じつはコレ犯罪者もよく使う手口。
「私も昔○○市に住んでいたんですよ!」「私も幼いころ両親を失いまして・・・」など。

要はわずかな共通点をあげつらって、同志であるかのようにアピールします。(しかも大抵は嘘!)

あまり揚げ足をとるのも感じが悪いですが、あまりに共通点をアピールしてくる場合、やや突っ込んだ質問をしてみて下さい。

もし嘘であることが分かれば、共通点のアピールだったということです。
もちろんそれだけでは、悪意があるかまでは判断できません。
しかしあなたの信用を得たいという事実だけは分かります。

またエレベーターに閉じ込められたり、終電を乗り過ごした人同士など、
同じ災難の共有は、仲間意識を芽生えさせます。
参考:ストックホルム症候群

目の前の他人が、本当に信用に足る人間なのか?
冷静に考える必要があります。

2-6 あなたへの信頼をアピールする

ヨイショ

多くの人間は、自分を高く評価してくれる人の期待に応えたいもの。
中には、この心理をたくみに利用する者がいます。

「あなたのような人に出会てよかった」「こんな優しい人はめずらしい」「絶対に裏切らない人だ」

など、相手からの好印象は壊したくないですよね?
自分に対する肯定的なイメージを大事にしたいのは、人として当然と言えます。
しかしその流れで、言うがままに契約したり、お金を払うのは相手の思うツボ。

本来なら、見当違いなおべんちゃらをいう人間に、どう見られてもよいのでは?
いずれにせよ親しくもない人間に、どういう人間かなど、決めつけられる筋合いはありません。

2-7 やたらと約束を強調する

絶対

「ホテルに行こう、何もしないから」
この約束と同じく、犯罪者は守る気のない約束をしたがります。

初対面で約束を持ち出す人間が、あなたとの約束を守る可能性はどれくらいでしょうか?

そもそも人間関係が構築されていない時点で「約束」という言葉を平気で使う人間は信用できません。
ことさら約束を強調するのは、手っ取り早くあなたの疑念を晴らしたいという下心の裏返し。

なぜ約束を強調するのか?その理由をよく考えてみるべきです。

ただし「財布を出せば殺さない」など、相手に全権が集中している状態では話しが変わります。
この場合は、財布を渡さないことで負うリスクがあまりに大きいからです。

もちろん財布を渡すことで、手を出さないとは限りません。
しかし武器を持つ者に対して意地を張ったり、挑発することは危険です。

犯罪者との約束には、なんの保証もありません。
むしろ彼らが約束を守ることは稀です。

ただし相手は、あなたに対して約束の履行を求めます。
犯罪者とは身勝手で理不尽な者達です。

2-8 時間がないことを強調する

砂時計のイメージ

相手が信用に足るかを判断するには時間が必要です。

その場で判断するのではなく、持ち帰って出来る限り相手を調べるべきでしょう。

もちろん時間がない場合もあります。
しかし多くの場合、即断を求めるのは相手の都合によるもの。

犯罪ではありませんが、よくあるのが契約の期日。
「今申し込めば50%OFF!」
こんなセールスを受けたことが、誰でも一度や二度はあるのではないでしょうか?

もちろん本当に期日当日の時もあります。
しかし私の場合、即断を求めるセールスはお断りしています。
それで本当に50%OFFを逃がしても、
縁がなかったと諦めるほうがリスクを回避できるからです。

人を操ろうとする人間に対しても、まったく同じことが言えます。

彼らは出来るだけ相手に考える時間を与えません。
よくよく考えるとあり得ない話だったり、
人に相談されると嘘が露呈する恐れがあるからです。

ただしい決断には、考える時間と調査する時間が必要になります。
それを与えようとしない人間は要注意。

3.要点まとめ

やや人間不信が強いと、感じた方もいるかと思います。
しかし猜疑心とは、生きていくうえで必要な心でもあります。

疑うとは真実を確認しようとする心理。
露骨な疑いのまなざしを向ける必要はありませんが、真贋を見極めようとする行動に、やましさを感じる必要はないのです。

3-1 今回の重要ポイント

単語帳1:重要

今回のポイントを10にまとめました。

  1. 一見して怪しい犯罪者はいない
  2. 知らない相手を疑うことに、後ろめたさはいらない
  3. 相手が魅力的なのか?それとも故意に魅了されているのか?
  4. 親切とは、善人だけに可能な行為ではない
  5. なぜこの人は口数が多いのか?
  6. 自分が受けた恩と、相手が求める見返りのバランスがとれているか?
  7. 会話中に違和感がある場合は決して無視しない
  8. 良くも悪くも知らない相手からレッテル貼られる筋合いはない
  9. よく知らない相手がする約束には、何の効力もない
  10. 真偽について確認する時間を確保する

これらが、犯罪被害防止やトラブル回避の一助になれば幸甚です。

加藤 一統

ボデタンナビの運営者
加藤一統 一般社団法人暴犯被害相談センター 代表理事
民間警備会社で1995年より身辺警備(ボディガード)に従事し業界歴25年
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