【探偵とボディガード】盗聴器発見その②|良い業者と悪い業者はココが違う
この記事の著者:一般社団法人 暴犯被害相談センター
代表理事 加藤一統 (ボディガード歴26年)
近年「わが家・わが社に盗聴の疑いが!?」
と、お困りの方が急増しています。
そんなときは、早めの調査や撤去が必要です。
しかし急いでいる時こそ、業者選びにはご注意ください。
とは言え、多くの方にとって、
盗聴の調査は、はじめてのご経験です。
「何を基準に選べばよいのか?」
分からないことだらけ、だと思います。
しかし、いくつかの点に注意すれば、
「優良業者か?そうでない業者か?」
を見分けることは、むずかしくありません。
余計な手間と出費をさけるためにも、
業者の善し悪しを見分ける、
最低限の注意ポイントを紹介します。
以前の記事、
【盗聴器発見①】良いor悪い業者の見分け方|盗聴器発見業者の良し悪し」
もご覧ください。
1.直接声を聞いてみよう
「できればメールで問い合わせを済ませたい」
という方も多いでしょう。
しかし電話で生の声を聞いてみてください。
メール対応は、業者の実態をいくらでも偽装できます。
どの業種でもそうですが、
実際に担当者と話をして、人となりを知ることが、
その会社の体質を知るうえでは最も近道。
電話の応対で、ある程度の良し悪しがわかります。
1-1 業者についてある程度は調べましょう
多くの方はネットで業者を探されると思います。
面倒でも、サイトはよく読んでください。
電話では、説明のむずかしいご質問もあるので、
多少の知識があった方が、話がスムーズです。
設立年や会社の規模なども、
ご依頼にあたっては気になりますよね。
もしもサイトに記載されていない疑問点があれば、
遠慮なく訊きましょう。
ただし盗聴発見業者は、
ひとりで運営している業者さんが珍しくありません。
しかし規模や運営状態をたずねた際に、どのように答えるか?
取りつくろったり、明らかなウソを言う業者は、
技術に自信がない表れかもしれません。
相手の情報を事前に手に入れたほうが、
自衛にも役立ちます。
1-2 調査する場所からは電話しない
ご依頼の事実を、
盗聴器を仕掛けた人間が知れば、外されてしまいます。
当然その場合、証拠は見つかりません。
ご依頼したその日に、
即時作業をするのであれば、
証拠隠滅のしようがありませんが、
そういったケースは少ないと思います。
ご依頼の事実を盗聴されてしまうと、
元も子もありません。
実際に調査の対象となる範囲からは離れて、
携帯電話や、できれば公衆電話からかけましょう。
1-3 番号非通知で電話しない
昨今、盗聴業者あてに、
イタズラや嫌がらせの電話が増えています。
ほとんどの業者は、番号表示をONにしており、
中には「非通知」の電話を受けない業者もいると聞きます。
迷惑電話だけでなく、
調査とは関係ない、冷やかし同然の電話は、
ほとんどが「番号非通知」なのです。
多くの真剣なお客様には申し訳ありませんが、
なにとぞご理解ください。
1-4 調査の条件を記録しておく
電話で聞いていた話と、
実際現場に来た調査員とで、
「説明が違う」というトラブルも耳にします。
「そういう条件なら依頼しなかったのに」と思っても、
強引に調査を進める調査員もいるそうです。
仮にその場でキャンセル出来たとしても、
あらためて他の業者を探したりと、
余計な時間と手間は、いずれにせよかかります。
「言った言わない」の話を避けるために、
取り決めた事項は、音声やメモで記録しておきましょう。
2. 信用できる調査会社とは?確認することリスト
後々のトラブルを避けるため、
調査をご依頼する際には、
下記の内容と条件を確認し、メモなどに控えてください。
この業界のお客様は、初めてご依頼の方がほとんどで、
みなさん業界の慣習などご存じありません。
当然そのことは、業者側も十分承知です。
「不安な気持ちのお客様に、どんな対応をするのか?」
態度と細やかさは、その業者の良心をあらわします。
2-1 調査前のチェックポイント
1.総額と支払方法
提示された見積料金に、
- 消費税
- 出張費
- 盗聴器があった場合の撤去料
- 調査に盗撮カメラ調査やGPS調査は含まれるのか?
など、
総額を把握しておく必要があります。
また、支払い方法は、
- 現金orカード
- 後払いは可能か?
も確認しましょう。
ただし後払いは、
個人様からのご依頼の場合、
ほとんどの業者が扱っていません。
また遠方への出張の場合は、
事前に「前金」の振り込みが必要な場合もあります。
2.発見可能な盗聴器の種類と調査の範囲
料金が他社に比べて異常に安かったり、
本業の盗聴業者ではない方が、
副業でおこなっている場合、
「特殊な盗聴器」は発見できない事があります。
例として、
- VOX型FM波
- リモコンオンオフ型
- コンクリートマイク
は見つけられるか?を聞いてみましょう。
実際に、全ての盗聴器に対応できる必要はありませんが、
これらの名前を出して
「???」
のような反応だったら、
専門家としてのスキルと知識に疑問が残ります。
また、ご依頼側としては、当然調査内容に含まれると思っていた、
「トウサツ器、GPS」などの関連設置物の調査が、
見積もりに含まれているのか?
そもそも調査可能なのか?
追加料金になるのか?
を確認しましょう。
また打ち合わせや調査時に、
自宅(或いは事務所、店舗)の間取りや平米数を聞かれたが、
- 廊下や風呂トイレ
- 押し入れ
- 屋根裏
- 床下
- 物置
- エレベータホール
などは入っているのか?
当日、トラブルにならない様に確認しましょう。
3.キャンセルや延期について
キャンセルや、日時の変更はないに越したことありませんが、
急に都合が悪くなった場合に延期が出来るのか?
キャンセルの条件は?
なども聞いておきましょう。
また約束の時間に調査員が来ない場合などの時のために、
調査員と直接連絡を取れる方法も、
なるべく聞いておいた方がいいです。
2-2調査の当日のチェックポイント
ここまでの注意点をチェックして、
問題の無さそうな業者であれば、
調査当日の調査員に、お任せで問題はありません。
しかし念のため、
当日のチェックのポイントも列挙いたします。
1.料金、調査範囲の確認
調査員と対面したら、名刺をもらいましょう。
また調査前に、簡単に電話でやりとりした内容を確認してください。
すべての作業が終了後に、
「それは追加料金となります」となっては厄介です。
2.調査は必ず同室で立ち会う
優良な調査業者なら、
業者側から「調査に立ち会って下さい」と言ってきます。
しかし「調査中は部屋から出て下さい」という悪徳業者も存在します。
部屋の中の物がなくなる、ということもあり得ますが、
もともと無かった盗聴器を、調査員自ら持っていて
「盗聴器が見つかりました」などと言う可能性があるのです。
払わなくていい撤去料金が、別途請求される可能性や、
発見料金の追加や、諸々余計なものを買わされることもあります。
追加調査の必要性など、不安な心理につけこまれ、
「気がついたら、膨大な出費を払っていた」ことになりかねません。
※同室の立ち会いに難色を示す業者は、その場でお断りするべきです。
3.調査方法をチェックする
調査方法は、業者によって使用している機材も違っており、
そのやり方もまちまちなので、
一般の方に「適正か?」判断する事はまず無理です。
しかし経験がなくても分かりやすく、
知っていて損のないポイントを紹介します。
〇 TV等で見る方法よりも複雑
TVなどでよく見るのは、
車で街を流しながら電波を探知し、
訪問したお宅に盗聴器があるとわかっている状態から、
盗聴器を発見する流れですね。
屋内に入ってからの、盗聴電波を探す作業は省かれています。
重要な作業は、
その部屋に「盗聴器がある」と判定したあとの捜索、
つまり具体的に「どこに盗聴器がかくれているか?」の特定なのです。
技術の進化により、盗聴器はおどろくほど小型になりました。
この位置を、ピンポイントで特定するのは、
腕のあるプロでないと困難です。
ただし電波の有無により、
そもそも盗聴器自体がない、
と分かっていれば、捜索作業自体が必要ありません。
〇 使用機材
じつは、全ての盗聴器を発見できる機材というのは、
存在しません。
そのため各業者は試行錯誤し、
ベストな組み合わせを実践し使っています。
日々の試行錯誤もあり、
一流の業者が使う機材は、
素人目には大掛かりに見えるようです。
もちろん高級そうな器機を使っているから、
安心というわけでもありません。
しかし盗聴器に対する知識が乏しければ、
使用機材もそれに比例してチープな物になります。
〇 調査範囲に音を流しているか
静かな所で調査した場合は、
音に反応してスイッチの入る盗聴器は発見できません。
よって調査中には必ず音を流す必要があります。
(盗聴電波を捕まえてからはこの限りではありません)
これは基本中の基本ですが、
出来てない業者もいるので要注意です。
〇 コンセントの蓋開け
ご依頼する立場としては、
コンセントも気になる箇所ですよね。
盗聴器の仕掛け場所としても、よく紹介されています。
しかし実のところ、
ここを念入りにチェックしても意味がありません。
わざわざ蓋を開けなくても、
盗聴器の有無は確認できるので、
これで手抜きと判断するのは、少々的外れです。
3. まとめ
調査終了後、報告を受けたら報告書にサインして終了ですが、不明な点は質問しましょう。
この時なにを聞いても曖昧な回答で、
さっさと帰ってしまう業者もいるようです。
3-1 ココは押さえましょう【10のポイント】
本記事のチェックポイントを10にまとめました。
ご依頼前
1.電話で実際に声を聞く
2.調査する場所からは電話しない
3.総額と支払方法
4.発見可能な盗聴器の種類
5.調査の範囲
6.キャンセルや延期について
調査当日
7.必ず同室で立ち会う
8.TV等で見る方法だけで終わらない
9.使用機材が素人目にも安っぽい
10.調査中に音を流しているか
おもにチェックするべきは、上記の10項目ですが、
業者探しに失敗しないためにも、
いま一度、本記事をご一読ください。
3-2 最後に
そもそも盗聴器発見の目的は、
お客様に安心して、
平穏な生活を取り戻していただくことです。
安心をとり戻すため依頼したのに、
ゴマかされていると感じるようでは、
元も子もありません。
今回ご紹介したのは、
悪質な業者に遭遇しないためのチェックポイントです。
必ずご依頼時のお役に立つと確信しています。
ボデタンナビの運営者
加藤一統 一般社団法人暴犯被害相談センター 代表理事
民間警備会社で1995年より身辺警備(ボディガード)に従事し業界歴25年
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