【探偵とボディガード】盗聴器発見その①|良いor悪い業者の見分け方
この記事の著者:一般社団法人 暴犯被害相談センター
代表理事 加藤一統 (ボディガード歴25年)
今回は「良い盗聴発見業者・そうでない業者」の見分け方を、
3つの視点から解説いたします。
わが家に、あるいは会社に盗聴器が仕掛けられた?
さて誰に相談して良いのやら?
特殊な趣味をお持ちでないかぎり、皆さん盗聴器の素人ですので、
アレコレ考えても答えは出ません。
むしろ間違った方法で、解決から遠ざかることもあります。
一番の近道は、優良な専門会社に調査を依頼する事ですが
「盗聴発見業者なんて全然知らない」と言う方がほとんど。
さらにいうと、現在のところ盗聴器発見業には資格が必要ないため
業者によって、技術力や料金に大きな差があります。
いくつかの民間団体が独自の資格制度を設けてはいますが、
業者のレベルを保証するものではありません。
調査を無駄にしないためにも、
本記事で悪徳業者とはどんなものか?を知っていただき、
良い調査会社選びの参考になさってください。
1.悪徳か良心的か
どの業種でもそうですが、
特に悪徳業者の多いこの業界において、最も重要視すべき項目です。
1-1 電話対応が不快
これはどの業界でも同じと思いますが、
- こちらの質問に答えてくれない
- いい加減
- 横柄
- 上から目線
- 約束や期限を守らない
等は論外です。
多くの発見業者の電話対応は、
調査責任者がおこなっているのが現状です。
(もし受付専門と思われる場合は、調査責任者に代わって貰いましょう)
きっちり調査さえしてくれればOKであっても、実際調査をするのは人間です。
少しでも疑問がある時に、感じの悪い相手には相談しにくいですよね。
1-2 とにかく不安をあおる
業者の中には「売上至上主義」という所も少なくありません。
もちろん企業の継続は売上次第なのですが、
いわゆる「拝金主義」で、金のみが目的の業者もいます。
大変残念ですが、
そのために相談者の不安をあおって、必要のない調査やオプションを付ける業者も存在します。
このような業者が、アフターフォロー始め、お金に結びつかない相談に乗るはずがありません。
1-3 調査を急がせる
もちろん、状況によっては調査を急がなければならない場合もあります。
調査依頼者の不安が大きい時は なおさらでしょう。
しかしご本人が、相見積もりを含めいろいろと検討している時に
“過度に”調査や契約を急がせるのは、とにかく売上が欲しい表れです。
これは、上記1-2と同じ理由で避けるべき業者の、分かりやすい特徴になります。
1-4 見積もりが遅い、不明瞭
通常、盗聴器調査の見積もり基準は、
調査範囲の広さ(面積や間取り)と、業者によっては調査グレードで決まっています。
つまり条件を正確に伝えれば、一律に決まりますので、
見積もりに時間は必要ありません。
それが5日先、1週間先となると、
実際に調査をおこなうのは、受け付けている会社とは別会社である可能性があります。
さらに日をあらためて問い合わせた際に、見積額が変わる様でしたら、
料金体系が確立していない証拠です。
儲け第一主義か、盗聴調査の仕事自体たまにしかやらない業者と考えられます。
さらに、他社では○○円でやってくれると聞いた途端、
大幅に値下げする業者も避けた方がいいでしょう。
本来安くできる料金をふっかけていたと考えるべきです。
2.盗聴発見専門業者としての高い専門技術
高い志で依頼者の為に全力を尽くしている業者であっても、
持っている技術レベルが低ければ意味がありません。
例えば、技術レベル3の業者にとっては、それが実力の全てになります。
当人は完璧と思っている調査も、
技術レベル10の業者から見れば30%に過ぎません。
持っている知識を超える盗聴技術までカバー出来ないのは
推して知るべしです。
2-1 その業者、盗聴器発見専門か?副業か?
これは一概には言えないのですが、
副業として「盗聴器は儲かりそう」と片手間でやっている業者よりも、
専門業者の方が技術レベルは高いです。
もちろん副業(例えば、探偵業や警備業、電気工事業などの)でも、
本業よりしっかりした調査をしている業者がいるかもしれません。
しかし、そのような業者かどうかを見分ける事は実質不可能です。
副業でもこの業者なら間違いない!
という確固たる保証がない場合は避けたほうが無難でしょう。
2-2 自社の盗聴器発見技術を自慢したがる?
これには2種類考えられます。
一つ目は、
未熟のため最新の盗聴知識が乏しく、自分の知っている盗聴器が全てと思っている場合。
本人に悪気はないのですが、
そもそも知らない盗聴器は、探しようがないのです。
二つ目は、
ある程度技術力のある業者が、他社を見下して自社技術の自慢。
実際に世の中に有るのか無いのか分からない様な、盗聴器や設置技術に対して、
自社なら探し出せるという確認の取りようのないアピールです。
このような技術論を持ち出された場合、素人には見抜きようがありません。
またご相談の段階で、そのような盗聴器が無いと知りながら、
調査をすすめる業者もたまにいます。
そもそも、その種の盗聴器が存在しないので、発見できなくても文句の言いようがありません。
調査後に、この様な嘘をあばく事は大変難しいです。
実際には、機械で探せるものと探せないものがあるので、
「それとこれは探せません」と事前に説明する業者は信用出来ます。
2-3 質問の回答がわかりやすいか
依頼(質問)される方は、ほとんど盗聴器の知識がありません。
そのため素人さんにも分かりやすい説明が出来るかは重要です。
調査の目的は、
盗聴器の有無を明らかにすることによって、まずは安心していただき、
防犯など次の対策に移ることです。
その際、ご不明ご不安な点は、やはり発見を頼んだ業者に聞くことになると思います。
そこで明確で適切な回答が得られないと、
最終的な不安の解消、懸念事案の解決が遠ざかります。
3.誠意のある盗聴器発見業者とは?
以降は補足になりますが、これまでにご説明した、
対応の明瞭さ・技術力の高さをクリアした上で数社を迷っている場合、
最終判断材料にしてください。
3-1 調査するしないにかかわらず相談に乗ってくれる?
これは、前述の「良心的・技術の高さ」とも関係してきます。
もちろん業者の目的は調査による売上の追及です。
調査につながりそうもない相談を嫌がるのは、普通というか当たり前ですよね。
にもかかわらず快く相談に乗ってくれるなら(それに甘えてばかりというのは、なるべく避けるべきですが)信頼できる業者といえます。
3-2 調査後に不安を解消してくれるか?
あくまでもご依頼の目的は、調査の結果が出た後に安心感を得る事です。
そう考えると、
調査の後にアドバイスや、相談の対応をしてくれるかも大変重要になります。
調査結果をふまえた最終的なゴールのことも考えて、発見業者が信頼関係を築ける相手なのか?
を考慮に入れることが大事です。
3-3 盗聴器以外の相談にどう答えるか?
上記3-2に関連しますが、
盗聴の不安があるという事は、
盗聴器を仕掛けそうな相手に心当たりがある、
または身辺に不審なことが起きている、
という事になります。
「盗聴器の有無自体は、抱えている不安・問題のひとつに過ぎない」という方にとって、トラブルの根本的解決方法について相談に乗れる業者は心強い存在になります。
3-4 まとめ(悪い盗聴器発見業者の特徴10)
避けた方が良い業者10の特徴をまとめました。
最終的な判断はもちろんご自身ですが、
以下のような業者はおすすめしません。
- こちらの質問に明確に回答しない
- 態度が横柄
- 約束や期限を守らない
- やたらと不安をあおる
- 依頼を急かす
- 専門用語が多く説明が冗長で難解
- 見積りが遅く不明朗
- 他社の見積もりを伝えると簡単に値下げをする
- 専門業者ではない
- 盗聴以外の根本的なトラブル解決の相談に乗ってくれない
ボデタンナビの運営者
加藤一統 一般社団法人暴犯被害相談センター 代表理事
民間警備会社で1995年より身辺警備(ボディガード)に従事し業界歴25年
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